ウォーターポンプ
ウォーターポンプとはエンジンに装着され、自動車のクーリングシステムに冷却水を循環させるためのポンプの事です。クランクシャフトから動力を得ており、タイミングベルトやドライブベルトを介して駆動されています。ウォーターポンプ内側にはインペラー(羽根)が付いており、この羽根で水をかき回すように循環させます。
ウォーターポンプに関するよくある故障では、ウォーターポンプの回転軸を支えているベアリングにガタが生じて、内部のシールに影響を与える事により、冷却水漏れを起こす事があります。
また、めったにある事ではありませんが、冷却水のクーラント(不凍液)の劣化や濃度不足が原因で、インペラーが腐食してしまう事があります。インペラーの金属片はクーリングシステム内に散らばってしまい、ウォーターポンプを外して目視確認すると、インペラーが溶けたような状態となってしまっています。
こうなってしまうと、充分にクーリングシステムに冷却水が送れなくなってしまい、エンジンのオーバーヒートの原因となってしまうわけですが、この場合インペラーが傷ついているだけであるため、冷却水漏れなどもなく、エンジンオーバーヒートの診断に手間取る事があります。